お客さまに資産形成の話をすると、きまって「投資はしてみたいけど、損はしたくない」という答えが返ってきます。 残念ながらそういった「うまい話」はあり得ません。
投資ではリスクを取らずしてリターンは生まれません
大きく増やしたいという人は、リスクをとるしかありません。 (ここでいうリスクとは、「振れ幅」「不確実性」のこと)
そこで重要になってくるのは、「どの程度のリスクを取るつもりがあるのか」という判断になります。
近々使う予定があるお金や生活費と、しばらく使う予定のないお金や預金として眠っているお金(投資に使ってよいお金)はしっかり分けておくことです。減らしてはいけないお金は、元本割れリスクが低い方法で保管しておくべきです。
ではリターンを必要以上に減らすことなしにリスクを下げる方法はあるでしょうか。
あります。工夫することでそのリスクは軽減することができます。それが
リスク分散
です。「リスク分散」の方法については、次回以降お話しします。
ところで皆さんは、「投資しないリスクもある」ということに気付いていますか。
冒頭の話に戻って、「リスクがあるなら投資なんてしない」と決めつけている人がいたとします。でも投資しないこと自体が、ひょっとすると将来のリスクに繋がるかもしれないのです。
お金の価値が下がることをインフレといいます。物価上昇によって買えるものの量と質が下がると、仮に使う予定のないお金を現金として持っておいた場合に額は減りませんが価値が下がることになります。
人生において何事も失敗することを恐れずにリスクを取って新しいことを始めようとするマインドは重要です。ただリスクはやみくもに取るのではなく、最小限に留めるべきです。
投資もリスクを取るところと取らないところをバランスよく考えながら、
基本は「減らさない運用」「損を最小限に留める運用」を心がけていく
ことが大事です。