老後の最大の不安は、なんといっても健康です。
突然やってくることが多い病気と介護。
リタイア後の医療や介護にかかるお金もあらかじめ考えておかなければなりません。
ここで皆さんにぜひ知っていただきたいのは、医療費や介護費は公的医療保険(健康保険)や公的介護保険の制度があって、自己負担の金額が抑えられる仕組みとなっていることです。
かかった治療費の一定額は、「高額療養費制度」や「高額医療・高額介護合算療養費制度」で戻ってきます。
ただし健康保険が使えない治療を受けた場合の治療費や入院時の差額ベット代、食事代は全額自己負担で支払わなければなりません。
医療や介護にかかるお金がどれだけあれば安心と言えるかは、その人の健康状態によってもどうしてもバラツキがあります。
以下に参考となる各種統計データを紹介します。自分で加入している生命保険、医療保険の内容をチェックして、医療や介護にかかるお金を備えておきましょう。
<<参考>>
★人口一人当たりの国民医療費
年齢階級別にみると「65歳以上」が59.7%と約6割を占める。
「65歳未満」の18万3900円に対し、「65歳以上」は72万7300円と約4倍にのぼる。
<平成28年度「国民医療費の概況」(厚生労働省)>
★入院時にかかるお金と時間
直近の入院時の自己負担費用(60歳代): 平均 21.7万円
直近の入院時の入院日数(60歳代): 平均 22.6日
<生命保険文化センター平成28年度「生活保障に関する調査」>
★介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)
・一時的な費用の合計(バリアフリーに対応した住宅への改修など): 平均 69万円
・月々の費用 : 平均 7.8万円
・介護期間 : 平均 54.5カ月
合計 約 494万円
<生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」(平成30年度)>