投資信託は、短期の相場で買ったり売ったりでお金を増やすためのものではなく、長期的な経済成長の恩恵にあずかることで、老後の資金作りに最適な金融商品といえます。
「長期・分散・積立」投資により自力で自分の年金を作った退職世代は、現役時代にコツコツと蓄えてきた資産を何らかの方法で取り崩さなければなりません。
「毎月分配型投資信託」は、「運用しながら取り崩す」ことが前提の退職世代にとっては、毎月自動的(手間がかからず)に分配金が振り込まれて、生活費代わりにしたり年金代わりにすることができるため、退職世代のニーズにマッチした商品といえます。
一方「毎月分配型投資信託」は、投資の複利効果が得にくい、収益が分配金を下回ると元本の取り崩しをするといった理由で、長期的な資産形成には不向きであるとの批判の対象となっています。しかも元本を取り崩す可能性があることを知らずに投資している人がいるのであればそれも問題です。
先日、楽天証券が12月29日から個人投資家が保有している投資信託を毎月自動で取り崩すサービスを始めるとの報道がありました。さらにはセゾン投信、ありがとう投信も定期売却サービスを開始、拡充します。
「毎月分配型投資信託」での半ば強制的な分配金ではなく、投資家がいつどれだけ資産を取り崩すかを決められる「自動取り崩しサービス」です。
退職世代にとっては、運用を続けながら必要な資金を自ら引き出すことができ、「資産寿命」を延ばす利点もあり、利便性が格段に高まることでしょう。